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Sumireno diary


菫埜Sumirenoから愛すべき宝物をご紹介します
by sumireno-hiromi
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7.8 wed mitsukoつれづれに・・「七夕さま」

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あいにくのお天気になってしまいましたが、昨日は七夕でした。

我が家でもささやかな七夕をお祝いしました。

景都がこども病院へ定期健診に行く日だったので、出かける前に

折り紙で輪つなぎやひし形飾りなどつくり、短冊にお願い事を書いたので、

ばあばがじいじに裏から竹を切ってきてもらって、飾っておいてあげる

ということになりました。

私もこどもの頃はいつも祖母と一緒に七夕を飾りました。

早朝祖母と一緒に田んぼに行って稲の葉先にたまった露を

里芋の葉っぱに集めました。

その葉の上に転がる玉の美しかったこと。

転がしすぎてつい落としてしまい、また、集めなおしたりして

大きくなった露の玉をすずりにあけ、墨をすって短冊に筆で書きました。

おりひめ、ひこぼし、などなど。

そして、私のお願い事はいつも「背が高くなりますように」でした。

田舎の事で七夕も一月遅れの8月7日でしたが、畑で採れた

大きなスイカやとうもろこし、なすやきゅうりとお赤飯を炊いてお供えし

縁側から風に揺れる七夕飾りをうれしく眺めたものでした。

今年はちょうど母がうちにきていたので、一緒に飾りました。

最近はすっかり歳をとってしまって物忘れもひどくなり、近いうちに

動脈瘤の手術も受ける事になってしまった母ですが、まず短冊を書こうよ

といったら「字が下手になっちゃったからやだ」と言います。

お願い事を書くんだよ、と言えば「そんなことひとつもない」と投げやりです。

じゃあ昔皆でしたように短冊につける紙縒りをよろうと半紙を出してきて

始めたのですが、始めは太くなってしまうだの、うまくできないだのと

なかなか楽しめませんでした。

母より全く下手な私も妹も一緒にやったり、歌を歌ったりして盛り上げて

なんとか紙縒りもでき、短冊に通して笹に付け始めたら母が「短冊に字を書く」

と言い出しました。

細筆に墨汁をつけて「すみれフローリスト」がうまくいきますように」と

「けいとちゃん、また、お歌を聞かせてくださいね」と2枚書きました。

すみれフローリストはとっくに終わって菫埜になっているんだけど

そんな想いを持っていてくれたんだと思うと涙が出そうになりました。

いただきもののなすやきゅうりと、トマトをお供えし祖母が昔やって

いたようにお線香もあげて・・。

病院から帰ってきた景都はそれをみて大満足で

「ささの葉さーらさら」と歌いまくりでした。

お夕飯はお素麺にしました。

5人分たっぷりゆでて、七夕パーティーらしくしようと

大きなブルーのガラスのボウルに入れて、たくさんチェリーを飾り

今日は特別土炎手のお鉢におつゆを入れました。

シソもたっぷり用意し、お皿に笹の葉を敷いてイカの煮付け

笹かまぼこをもりつけ、サラダは実家でよく作ったジャガイモと

玉ねぎとインゲンを茹でて冷まし、ハムを入れてマヨネーズに

塩コショウであえたのにしました。

私と博美が準備をしているのを見ていた母が

「このうちではみんな一緒にやってる。本当の人間の暮らしがあっていいねぇ」

と言いました。

はっとしました。

うちは狭い家ですが、1階はワンルームで台所も私の手仕事のスペースも

博美のパソコンのある大きな机も、景都のライティングデスクも、テレビも

小さなお仏壇さえも見渡せる状態で、店が終われば家族はほとんどここで

思い思いに過ごし、寝る時ぐらいしか自分の部屋に行かないような

生活をしています。

実家も昔の古い家の時は畳の茶の間にテレビがあり、父がいたし

台所も機能的ではなかったけど広くて祖母や母がいつもそこにいて

いつでも一緒にテレビを見たりしゃべったりしていました。

父が亡くなり家も古くなったので弟たちが大きな洋風住宅に建て替えました。

日当たりのいい南側に母の部屋を用意してくれ、立派な仏間も

ダイニングキッチンもできました。

台所はカウンター式のオール電化です。

4人姉妹の長女だった母は婿養子をとったので、生まれたときから

一度もあの家を離れた事がありませんでした。

母に言わせれれば、それなりの苦労もあったようですが

お姑さんに仕えたこともなかったし世間知らずです。

適応能力も身につかなかったのでしょう。

新しい家になり、弟夫婦は相変わらず忙しいし、可愛がっていた

孫たちも成長し、それぞれの部屋で勉強するようになり

家族がいながら孤独になったのかもしれません。

もともとマイナス思考だった母ですが、考えてみればあの頃から

元気がなくなってきたような気がします。

昨夜は娘夫婦や孫やひ孫と一緒に食卓を囲み、ひとつの器から

おそうめんを取って、美味しい美味しいと、皆で賑やかにたくさん食べました。

夜、主人と送る車の中で

「あんなに楽しい七夕さんは初めてだったよぅ。

あんなに美味しいおそうめんは初めてだったよう。」

と、以前の母のような明るい口調でした。
by sumireno-hiromi | 2009-07-08 18:48

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