人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Sumireno diary


菫埜Sumirenoから愛すべき宝物をご紹介します
by sumireno-hiromi
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

2.5 tue mitsukoつれづれに・・

2.5 tue   mitsukoつれづれに・・_f0029536_91933.jpg

立春を過ぎて、柔らか日差しの中に梅が咲き始めました。
メジロもやってきて、梅から椿へ椿から梅へと飛びながら
楽しそうに蜜を吸っています。

昨日は、幼稚園のお母さま方の家庭教育学級へ
フラワーデザインを教えに行ってきました。

一年間いろんなお勉強をなさっていらして、最後の講座を
ぜひ菫埜の花のレッスンでしめくくりたいとお声をかけていただき
やらせていただきました。

子育ての真っ最中の若いお母さま方が、30人くらい揃っていらしたので
私は彼女達に子育ての応援の意味で話を聞いてもらいました。

「私は先日、主人と2人一緒に娘達に還暦のお祝いをしてもらったのですが、
私にもこんな時があり通り過ぎてきました。
ちょうどここにいらっしゃる皆さんと同じくらいの時、
家族で東京から藤枝に引っ越してきました。

上の娘が1年生で下のが幼稚園の年少の時です。
フラワーデザインを生かしたいと夢見てきた花屋を始めました。

主人の実家の化粧品店からの転業だったので、成功させなきゃと必死でした。
毎日が必死だったので、子育てをしているなどと思う余裕もありませんでした。

私はA型なので、何もかもきちっとしたいという気持ちが強かったので
一生懸命がんばりましたが、やはりよそのお母さま方のように
手をかけてやれずに、なんでも自分でやらせました。

唯一私がやってやれたのは、毎朝髪をとかし結んで送り出すことくらいでした。
この時にスキンシップだったり、様子をチェックしたりしていたんでしょうね。
だから、プールが始まって髪を切りなさいと言われても切らせませんでした。
これは2人とも高校の卒業まで続きました。

店が軌道に乗ってくると、当時フラワーデザイナーのいる花屋がこのへんでは
なかったので、私の作ったウェディングブーケが口コミで広がってウェディングの
仕事がとても忙しくなりました。

土日祭日はほとんどこども達の相手ができなくて、お向かいや私の妹の家族が
いろんなところへ連れて行ってくれたり、食事をさせてくれたり本当にお世話になりました。

我が家のレジャーと言えば、ちょっと店を早閉まいして外食し、帰りにこども達の
大好きな雑貨屋さんに寄って、かわいいものを選んだり本屋さんで家族それぞれ
好きな本を探して何冊かずつまとめ買いをするくらいでした。

考えてみれば、花の仕事最優先で家に帰って初めて母親になるという
全く働きながらの子育てでした。
夕飯の支度をしながら本読みを聞き、先生へのおたよりを書き、返された
テストを見てほめたり叱ったり、忙しかったです。

周りの人たちは、親が一生懸命働く姿を見て育てばきっといい子になるよ、
と慰めてはくれましたが、いつも心の奥にこども達に手をかけてやれないという
思いを負いながら生きてきました。

そんな中でも、こども達はたくましく育ってくれて姉妹2人で助け合うということを
覚えたし、それが家族で力を合わせて生きるということにも繋がったし
自立心も育ちました。

進路は自分達で決めて、親はこどものやりたいことをさせたいと応援しました。
この自立心が大学を卒業すると、さっさと結婚を決めてしまったり、
下の娘もいろいろ考えてのことでしょうが、あんな遠いスイスへお嫁に行く
決心をさせたのです。

私は、こども達に手をかけたりなかったせいか、このままずっと親子4人で
暮らしていたいと思っていて、子離れをする心の準備ができていなかったので
とても寂しかったです。

でも、その寂しさを紛らせてくれたのは、ずっと続けてきた花の仕事です。
打ち込めるものがなかったら、この寂しさに耐えられなかったのかもしれません。


先日、スイスの娘が電話をかけてきて、いきなり
「お母さん。あんなに忙しく働きながら、よく私達を育ててくれたっけね。」
と言うのです。

私は「あなた達が勝手に育ってくれたのよ。」と言ったのですが
「ううん。いつもお弁当作ってくれたり、毎日髪の毛も結わいてくれたじゃん。
夜中に目が覚めて、お母さんのことを思って電話をかけちゃった。」

彼女も今は3歳の男の子の母親です。
子育てとはいうけれど、親も一緒に育ててもらうんですね。
今まで私の胸の中にあった苦しいものを許されたみたいで嬉しかったです。

人生もそうですが、子育ても人それぞれで、これが大正解なんてことはありません。
何事もなく順調に育ってくれれば、一番いいでしょうがいろいろなことに
ぶつかって悩むこともあるかと思います。
そんな時は自分だけが苦しいんじゃない、皆もそれぞれ一生懸命がんばっているんだと
思えたら気が楽になるかもしれません。

そして、心の奥にはいつも深い母親の愛を持って、やさしく時には厳しく
臨めばいいと思います。

皆さん、がんばってくださいね。」


その後、春色の花でフラワーデザインのレッスンに入りました。

一年間お勉強してこられた自分へのお祝いと、ここに通わせてくれた
家族への感謝の気持ちを込めて、食卓のテーブルの真ん中に飾る
という想定で、ラウンドスタイルのアレンジをしました。

皆、とても真剣にアレンジに取り組んでおられました。

若いせいか飲み込みがよく、それぞれがステキなアレンジをなさいました。

仕上がったアレンジを一人一人みせていただきながら、席を回ったのですが
皆さんのお顔がとてもにこやかで楽しんでくださっていたのが伝わってきて
いいレッスンでした。

最後に各自のアレンジを持って皆で並んで写真を撮っていただきました。

プレゼントされた真っ赤なバラの花束でも、お庭に咲いた一輪の椿でも
こどもが摘み草してきてくれた野花でも、そこに花があるだけで心が
癒され、豊かになるのです。

花のある暮らしを楽しんでくださいね。
by sumireno-hiromi | 2008-02-05 09:23

shop Sumireno HP
こちらからどうぞ!↓
菫埜sumireno

from swiss chiemi発
スイス雑貨日記!↓
sumireno +suisse+

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧